放鳥について


放鳥をする事で鳥とコミュニケーションをとったり、運動不足やストレスの解消などの効果が期待できます。

そんな放鳥も、一歩間違えると大怪我、あるいは亡くなってしまう危険もあります。

・放鳥前の注意点

①鳥の問題

まず体調が悪い時は絶対に放鳥はしないでください。飛ぶことは鳥にとって、とても体力を使う事です。急変する可能性もあるので注意してください。

特に呼吸状態が悪い時は要注意です。

 

また、太り過ぎの時も注意が必要です。

ダイエットのため!と張り切って運動をさせてしまうケースがありますが、太っている子の場合、肝臓病や動脈硬化など隠れた病気がある可能性があります。その状態で無理に運動させてしまうと、隠れていた病気が出てきてしまう事もあります。

 

・放鳥前の注意点

②部屋の問題

まずは何よりも戸締りのチェックです。

窓が開いていたり、玄関が開いていて鳥が逃げていってしまった場合、見つけられる事は残念ながら少ないです。『小鳥を保護しました』と言って病院へ健診へ来てくださることもありますが、残念ながらおそらく大半は野生動物に襲われて命を落としてしまっている可能性が高いです。

 

次に、異物に注意です。

犬や猫でも異物を食べてしまうケースはありますが、それに比べて鳥では異物を食べたことによる中毒症状がとても多いです。特に金属中毒による事故が多発しています。

 

放鳥前に戸締りのチェック、かじられそうな異物を隠すといった予防は必ずしてください。

我が家でも放鳥する時はやんちゃな犬はケージに入ってもらい、安全を確保してから放鳥しています。

・放鳥中の注意点

  • 料理中お湯や油に飛び込んでしまう
  • 中毒性のある物質を食べてしまう
  • 扉を開ける、閉めるときに挟んでしまう
  • 膝掛けにくるまっている事に気付かず、踏んでしまう
  • 扇風機にぶつかってしまう
  • 自分が一番強いと思っているから恐れる事なく犬のケージに入っていってしまう(うちの鳥の場合)

など、書ききれない程の注意点があります。でも全てが解決できる方法があります。それは、『放鳥中は鳥と一緒に遊んであげる事』です。料理をしながら、テレビをみながら、本を読みながら、といった『ながら放鳥』さえしなければある程度の危険は事前に察知できます。

 

恥ずかしながら、これは自分自身の経験に基づいて話を書いています。まだ学生だった頃、朝出かける準備をしながらオカメインコを放鳥していました。その結果、扉の上にいる事に気付かずドアを閉めてしまい、足を怪我させてしまいました。

幸いその子は軽い怪我ですみましたが、患者さんでは残念ながら亡くなってしまった例もたくさんあります。

 

自分、あるいは家族の不注意でなくなってしまうときっと後悔してもしきれません。

事前に察知できる危険性は出来るだけ除外していきましょう。

・放鳥したらなかなかケージに帰ってくれない

そんな時は放鳥の1時間前から餌箱を抜いておくと良いかもしれません。お腹がちょっと空いた状態で放鳥させて、ケージに戻って欲しい時はケージの中に餌箱を入れたり、あわ穂など好きなものを入れておくと割とすぐに戻ってくれますよ。

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