こんにちは、すみか動物病院です。
今回は、当院で診療した「金属中毒」のオカメインコさんの症例をご紹介します。
■ 金属中毒って?
鳥さんは、金属にとっても敏感な生き物。
特に「鉛」や「亜鉛」などの金属を口にしてしまうと、体の中でゆっくりと吸収され、神経や内臓に影響を及ぼすことがあります。これが「金属中毒」です。
目に見えないゆっくりとした進行のため、飼い主さまが気づいたときには、かなり症状が出ていることも少なくありません。
■ 今回の症例
来院されたのは、2歳のオカメインコさん。
「最近ぼーっとしている」「エサを食べても体重が減っている」とのご相談でした。
診察では、元気・食欲の低下のほかに、
・軽いふらつき
・糞の色の変化(緑っぽい)
・嘔吐のような動き
が見られました。
レントゲン検査を行うと、胃腸内にキラッと光る金属片を確認。金属中毒と診断しました。

■ 原因はまさかの…
飼い主さまに詳しくお話をうかがったところ、ケージ内に吊るしてあった「鳥用ではないおもちゃの金具部分」がサビていたとのこと。
おそらく、遊んでいるうちにその金属をかじって、体内に取り込まれてしまったと考えられます。
■ 治療内容
まずは体内から金属を排出させるため、キレート剤(体内の金属と結合して排出を促す薬)を投与。
合わせて、肝臓や神経系へのサポート薬、栄養管理を行いました。
入院による集中治療の結果、1週間ほどで症状は改善。元気を取り戻してくれました。
■ 飼い主さんへのメッセージ
金属中毒は、「まさか、そんなところに?」という場所が原因になることがあります。
・ケージの留め具や扉の金具
・サビたおもちゃ
・キッチンの五徳
普段なにげなく触れているものが、鳥さんにとっては危険になることも。
ケージやおもちゃのチェックを、ぜひ定期的にしてあげてくださいね。

「なんとなく元気がない」「急に体重が減った」
そんな時は、早めのご相談が早期発見につながります。
大切な鳥さんがずっと元気でいられるように、私たちがサポートします。
鳥も診れる埼玉県の動物病院 すみか動物病院
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